結局、橋下市長の会見はどうだったのか――慰安婦：米国務省、橋下氏発言に重ねて不快感

今日の気になるニュースは、韓国政府の広報紙である朝鮮日報の日本語版から。

大阪の橋下市長が慰安婦問題について朝日新聞に誤報されて欧米と中韓から非難された件について（……でも、欧米と中韓で『世界中』と表記するんだよね、日本のマスコミは。世界も狭くなったもんだ）。
外国人特派員を相手に釈明の場の記者会見を設けたあたりのことについては、数日前にとりあげたのですが。

＞さて、勝負はこれからだ――橋下大阪市長、慰安婦問題について会見　http://d.hatena.ne.jp/kg_nogu/20130528

その会見のあと、事態はどうなったのか、端的に報道している記事を見つけましたので、ちょっと気になり取り上げてみます。

Chosun Online | 朝鮮日報　慰安婦：米国務省、橋下氏発言に重ねて不快感

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記事入力 : 2013/05/30 09:52

米国政府が日本維新の会の橋下徹共同代表（大阪市長）による最近の相次ぐ「妄言」に対し、あらためて強い不快感を示した。日本の政界のゆがんだ歴史認識に米国国内で不満が高まっていることを示したものと受け止められる。
米国務省のベントレル報道部長は28日（現地時間）の記者会見で、橋下氏の発言に対する論評を求められると「この人（橋下氏）は地方の当局者にすぎない。世界には無数の市長や地方当局者がいる。地方当局者が奇妙で不快、または非難すべき発言をしても、われわれがいちいち反応することはできない」と述べた。
橋下氏は先ごろ、旧日本軍の従軍慰安婦を「当時は必要だった」として物議を醸したほか、沖縄県の在日米軍司令官に対し、米兵による性犯罪対策として風俗業の活用を勧告し、米国側から強い反発を受けた。
ベントレル報道部長はまた、橋下氏が来月半ばに予定していた米国視察を中止したことについても「地方当局者の動きにいちいち言及しない」と答えた。橋下氏は都市計画の参考にするためニューヨークやサンフランシスコなどを訪問する計画だったが、サンフランシスコ市の担当者は橋下氏の問題発言後、面会が難しくなったと大阪市側に通告した。
橋下氏の発言をめぐっては、国務省のサキ報道官が今月半ばの記者会見で「言語道断で不快だ」と強く批判した。誰よりも外交的修辞を駆使する国務省の報道官が「言語道断」という強い言葉を、それも同盟国に対して使ったのは極めて異例。それだけ日本側の相次ぐ妄言に嫌気が差しているということだ。
韓国の外交筋は「米国の不満は橋下氏だけでなく、妄言を繰り返す日本の政界全般に対するものだ。そうはいっても同盟国首脳の安倍晋三首相を直接批判するのは負担となるため、橋下氏を通じて強い警告を送ったのだろう」と話している。
一方、29日付の読売新聞によると、市民グループ「見張り番」は橋下氏の訪米取り消しは本人の失言が原因だとし、最大180万円に上る渡航関連キャンセル料を公費支出した場合、返還を求める住民監査請求を行う方針を固めたという。

ワシントン＝ イム・ミンヒョク特派員
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版

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記事の見出しを見ますと、『米国の高官が橋下市長を非難した』ことになっていますが。
内容をよくよく読むと、「そんな日本のローカル政治家の話はもう結構。終わった話だから、これ以上話すことはありません」というニュアンスで
「これ以上しつこく聞くな」と慰安婦問題についてしつこく尋ねる韓国人の記者に不快感を示したようです。

橋下市長が手配した外国人記者への会見、そのコメントで今回の騒動は幕引き。これ以上、関わるつもりはない。というところでしょうか。
どうやら、橋下市長が外国人記者に向けて出したコメントは、これ以上攻撃するに足る材料にはならない。攻撃しても意味がない。
と、欧米各国に認識されたようです。
日本のマスメディアの一部には目の敵にされている橋下市長ですが。日本の外の世界から見たら、どこにでも掃いて捨てるほどいるローカルな政治家の一人ですしねぇ。
そんな彼のコメントよりも、もっと大事な問題が山積み、ってことですね。
上に載せた記事を読む限り、
今回の慰安婦に対する橋下市長の対するコメントに、まだまだ攻撃し足りない韓国のメディアにとっては、気にくわない結果でしょうけど。
この話は、ここでお開き、ということでしょうか。

韓国としては、もっともっと引っ張りたいようで。
まだまだ、こんな人まで引っ張り出し。話題を提供して、ネタが風化しないように必死ですけど……

鳩山元首相「安倍政権、歴史的教訓を学んだのか疑問」 | Joongang Ilbo | 中央日報

でも、この人、日本国内では『菅直人』『河野洋平』『福島瑞穂』『朝日新聞』と並んで、『売国奴』認定されちゃっているからねぇ。
引っ張り出してコメントさせるのは逆効果だよねぇ。
こだわりがあるのはいいけど。
それだけでは、物事すすまないよねぇ。
追記：
国外での騒ぎは収束しつつありますが……国内の方はどうか、というと。こうなりました。

【橋下氏に問責決議案】「橋下市長問責」否決、出直し市長選回避 - MSN産経ニュース

【橋下氏に問責決議案】公明井上幹事長、問責対応は「辞職を求める趣旨ではない」 - MSN産経ニュース

ちょっと気になるのは。公明党が橋下市長を擁護する立場に回ったことです。
おそらく、夏の参議院選挙をにらんでの選挙協力の一環だとは思うのですけど。
その一方で、民主党が壊滅した今、日本の政界で中韓のパイプを担う役割が公明党にスイッチしつつある現状で、公明党が橋下市長を擁護するということは、
中韓の政府としても、メディアの動向とは別に、橋下市長の問題を収束させたい、と考えているということでしょうか……そこまで裏を読むのは、考え過ぎかぁ。
所詮、ローカル政局の話。
党本部の意向を無視して、国政とは別の理屈で動くこともありますしねぇ。