kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

これは、お涙頂戴にしたらダメだよ ―― 「つらい人生送らせた」 元農水次官長男殺害公判

ここ数日、
やたらテレビでの露出が増えたこの事件。
裁判で、
いろいろ『ドラマチック』な証言が
飛び出しまくり、なので。
傍から見ている分には、
面白い内容ですけど……
ただねぇ。
当事者たちにとっては、
もしくは、
似たような悩みを抱えている人達には、
まったくもって、
糞の役にも立たない、
無責任なコメントが並べられていて。
役に立たない、どころか、
有害極まりない、
としか思えないのですけども。



とくに、
マスコミからは
被告の殺害動機、
というか。
ここに至るまでの『家庭崩壊』とも言える状況に、
同情的な
コメントが多数寄せられているのですけど。
いやぁ、
それ違うから。
何が違うのか、
と言えば。
たとえば、
一つ取り上げるのなら。
この事件が起きた家庭には、
娘さんがいて。
そちらは自殺されたそうな。
それも
長男の非行、というか。
存在が原因で縁談が全て破綻になって。
それを悲観して、
自殺してしまった、のだとか。
母親、つまり元農水次官の妻が
裁判で陳述しているわけですよ。
この妻はうつ病を発症したそうですけど。
でもさぁ。それ、ってどうなのよ? 親としてさ。
親から、
『長女はお前のせいで死んだんだ!』とか、
思われているのに、
殺害された長男だって、気がつきます、って。口で言われなくても態度で。
自分のことを
『殺人犯』と憎んでいる相手に。
反発するのは当然、ですよ。
憎悪するでしょ。
それを解決しないで、
一カ所にまとめようとしても。
何も解決しませんよ。
互いに反発して、
爆発するだけです。
って、
実際、
長男、爆発してますよね。



ここからは、
私の経験を踏まえた
個人的な意見になりますけど。
これ、
問題は長男では無くて。
『家庭崩壊』に近い家族間状態を、
『殺害』という、
自分勝手な論理で解決しようとした、
極めて個人的なエゴによる
犯行にしか見えません。
まず、
長男が原因で長女の縁談が全て破談、
それを苦に長女が自殺、
これが『異常』です。長男の存在では無くて、『家族が異常』。
この事態を
『家族の異常』と認識できない時点で、
この家族は、
『おかしい』ですよ。精神的に。
家族が問題で結婚できない……
それが人生の存続を左右するほどの一大問題だというのなら。
究極の選択として、
家族との縁を切って……
たとえば実家の外に出て、
長女個人としての足場を築き、
そこで、
この
元農林水産事務次官の家庭とはまったく無縁の人間関係の中で
長女独自人生を歩んで、
結婚を目指す。
という
『自律』した生き方の選択もあったはずです。
おそらく、
死ぬほど追い詰められるのなら、
その前に、
今の苦しみから逃れるために、
そこから逃げ出す、
上に書いた様な考えが一瞬でも頭をよぎる、
瞬間があったはず。
それを一度も考えなかった、
って事は、
ちょっとあり得ない。
なのに、
そういう選択がなされなかった。
それは、
それを選べなかった何かしらの『圧力』が
長女の外からか内からか、
存在していたのでしょう。
そして、
おそらく
その問題は
殺害されてしまった長男にも
同様に何かしらの形で向けられていたハズです。
今、
公開されている情報から推測するに、
この家族は、
長男を放置せずに
定期的にコンタクトをとってますから。
それは、
見ようによっては
『家族としての影響下に置いて支配しよう』と
しているようにも見えます。
今回
事件を起こした被告に
その自覚があったのかどうか。
でも、
客観的には、
被告の態度は、
ここで書いたように見えます。
これではねぇ、
支配される側に回った人は、
『息苦しさ』から
強烈に反発しますよ。



じゃあ、
どうすればいいんだ。
って事ですけど。
こういう場合は、
関係の無い……、
今回の場合は血縁関係のない、
家族関係の存在しないそういう人間が必要だった。
とくに被告となった親側を頭から叱りつけることの出来る、
そういう
三者を交えて。
支援する関係が、
支配と被支配者の関係にならないように、
風穴を開ける。
面倒くさい配慮が居るんです。
長男を『一個の人間』として対等に扱うためには。
でも。
今のところ
公表されている情報には、
元農水次官のそういう配慮というか
働きかけが出てきません。
むしろ、
拒否して独自解決……というか。
元農水次官が主導権を握った解決方法に
最後までこだわっていたように見える。


今回の事件、
親の立場から、
親にとって都合の良い一方的な情報発信ばかりで。
かなり
危ういと感じます。

 

 

 

www.sankei.com

 

東京都練馬区の自宅で長男を刺殺したとして、殺人罪に問われた元農林水産事務次官の無職、熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判の第2回公判が12日、東京地裁(中山大行裁判長)で開かれ、被告人質問が行われた。熊沢被告は「主治医にアドバイスを求めるべきだった。息子にはつらい人生を送らせてかわいそうに思っている」と述べた。
 熊沢被告は、発達障害だった長男の英一郎さん=当時(44)=が苦手なごみの片づけをするために、月に1回程度、1人暮らしの家を訪れたと説明。就職氷河期と重なるなどして就職先が見つからなかった英一郎さんに、製パンやアニメの学校に通わせたほか、「生きがいを持たせたい」とコミックマーケットへの出品を勧め、会場で売り子として手伝ったこともあったという。
 ただ英一郎さんが自宅に戻った今年5月、熊沢被告に暴力を振るってから2人の関係に変化が生じた。
 熊沢被告は、英一郎さんから事件当日に「殺してやる」と言われたとし、「殺されると思って無意識に包丁を取りに行った」「殺していなければ私が殺されていた」と振り返った。
 一方で、事件前に「ほかに方法はないと思う」とする手紙を書いたことや、インターネットで「殺人罪 執行猶予」と検索した意図に関しては「記憶がない」などと説明。暴力を受けてから外部に全く相談しなかった理由を検察官に問われると「精神的なショックがあった」とうなだれた。
 裁判員も質問に臨み、自身が暴力を受けた後に起きた川崎市の児童ら20人殺傷事件に関して問われると「犯人が息子に似ている感じは持った」とする一方「事件で(息子が)私を殺す連想まではしなかった」と話した。
 この日は英一郎さんをアスペルガー症候群と診断した主治医も証人出廷。同症候群の成人患者への社会的支援が広がったのはここ数年のことで「熊沢さんは手掛かりのない中で(支援の)形を作り上げていったんじゃないか」と証言。熊沢被告の妻が鬱病で、長女が事件前に自殺していたことを明かし、「(熊沢被告は)1対3の介護のような状況だったので燃え尽きないようにと思っていた」と述べた。

 追記:
なんでも、
来週には判決が確定するようですが。
私の予想では、
控訴確定、と見てます。
執行猶予が付いたら検察が、
付かなかったら被告側が、
申し立てるでしょ。
そうなったら、
マスコミの扱いも変わるかな。