あの
凄惨な放火事件から。
今日で一年が経過しました……
それで
この一年の間に、
何かが変わったのか。
と言えば。
事件現場が更地になって。
犯人が
警察の捜査、聴取に応じられる程度には
火傷から恢復した、
くらいでしょうか。
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他にも細々した事例を挙げれば、
事件直後に
その場しのぎの
各事業所における防火状況の再点検が行われましたし。
ガソリンなどの燃料販売について、
身元確認の厳格化、厳重化が
施行されましたし。
多くのファンから
京アニに支援の手が差し伸べられましたけど。
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今回のような
放火事件に対する根本的な対策、
消防法の改正、
事業所における防火対策の強化、
などは
一切手が付けられていません。
放置されたままです。
今回の様な『過激派テロ』並の犯行は、
想定外というより例外で致し方ない、
というような
行政の態度が透けて見えます。
たしかに、
今回の様な事例は
日常犯罪の範疇から逸脱している、
と
誰が見ても、
その通りでしょう。
でも、
だから対応できません……と
放置していて良い問題ではありません。
今回の事件が示したのは、
燃料を使ったテロ行為に、
日本社会が全くもって対応出来ていない。
という事実を示しているのですから。
今回は
たまたまた
アニメスタジオが標的になっていましたけど。
事件後も
抜本的な対策が取られていない
現状なら。
都心の中心地、
繁華街などの人口密集地帯にある
商業ビルやマンション等で、
同じ事をやろうと準備して
実行するのが可能ですよ。
同じような被害規模になるのかどうかまでは
不明ですけど、
大量のガソリンを用いて
燃やすところまでは可能です。
大量の可燃物の
所持と携行に関して、
法律の
根本的な改正が行われていませんから。
販売時の確認の厳格化、
と
記録保存の義務化、
が
追加されたくらいです。
これらって、
販売店ごとの管理なので。
複数店を回れば、
さして問題にならないものなんですよね。
全ての記録に対して
報告の義務はないですし。
それより、
対策を取るべきは、
販売段階よりも、
破壊目的での大量携行をどのように防ぐのか。
燃料携行について、
なにかしらの規制強化に焦点を絞って検討する方が
有効だと思いますけど。
ただ、
どのように監視して。
日常の消費活動と区分けするのか。
という
面倒くさい問題がありますが。
その面倒くささ故に
目を逸らして放置し続けていれば、
リスクはいつまで経っても解消できません。
それはつまり『次の事件を防げない』ということです。
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事件の関係者個人のストーリーに焦点を当てて
事実を掘り起こすのも大事ですが。
それだけで終わらせずに、
この事件で
突きつけられた問題、
なんら対策がとられずに放置されている問題に対して、
きちんと総括して、
社会全体としての対応を求めることを
もっと
啓蒙するべきじゃないかな。
京アニ放火事件 容疑者「小説を盗まれた」作品名をあげて供述
2020年7月18日 5時26分
1年前に起きた京都アニメーション放火事件で、社員36人を殺害したなどとして逮捕された青葉真司容疑者が、これまでの調べに対し会社が制作したアニメの作品名をあげ、内容を盗まれたといった趣旨の供述をしていたことが捜査関係者への取材で分かりました。インターネットの掲示板からは、同じ盗用を訴える書き込みが見つかっていて警察が関連を調べています。
1年前の去年7月18日、京都市伏見区にある京都アニメーションの第1スタジオが放火され、社員36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件ではことし5月、青葉真司容疑者(42)が、放火や殺人などの疑いで逮捕され現在、刑事責任能力を調べるための鑑定留置が行われています。
青葉容疑者はこれまでの調べに対し一貫して「小説を盗まれた」と供述していますが、具体的におととし10月からテレビで放送されていた高校の弓道部を描いた京都アニメーションの人気作の名をあげ、「自分の小説と似た場面がある」といった趣旨の供述をしていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
放送が始まった後インターネットの掲示板からは、同じ盗用を訴える書き込みが見つかっていて、警察が関連を調べています。
会社や捜査関係者によりますと、これまでのところ、小説の盗用は確認されていないということです。