kg_noguの愚痴日記

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いまさら遅いよ――【寄稿】韓国の国益を害す歪んだ対日認識

久し振りに、韓国メディア「朝鮮日報」日本語版で気になる記事を見つけましたので。
ブックマークを貼りました。

【寄稿】韓国の国益を害す歪んだ対日認識 : Chosun Online | 朝鮮日報 【寄稿】韓国の国益を害す歪んだ対日認識 : Chosun Online | 朝鮮日報

記事入力 : 2015/05/24 06:09

歴史は繰り返すのか
経済・民主革命成し遂げた韓国の「自閉」
100年前の朝鮮とは違う 日本の軍国主義化懸念も誇張されたもの
対日:関係回復して堂々とせよ
対中:近しくしても傾倒しないのが悲劇的歴史避ける道
▲尹平重(ユン・ピョンジュン)韓神大学教授(政治哲学)


 韓半島朝鮮半島)と東アジアの秩序が揺れ動いているのにもかかわらず、現代韓国の深層構造は旧韓末時代に似ているという考えが意外にも広範囲に広まっている。大韓帝国の滅亡を招いた100年前の韓半島の歴史構造の本質が、今も変わらず繰り返されているという見方だ。この「韓半島歴史繰り返し説」とでも呼ぶべき憂国衷情(国を憂う気持ち)の仮説は、旧韓末のように時代錯誤的な派閥争いで分裂を繰り返す今日の政界を強くしかる。百年の計はおろか、無能と短見で国を危機に陥れた現代の指導層を叱責(しっせき)するものだ。
 韓半島歴史繰り返し説は、東アジアの地政学的構造を不変の定数としている。韓国という国の規模は旧韓末のころよりもはるかに大きくなったが、米・日・中・ロという圧倒的な4強国の前ではそれほど意味がないという論理だ。国力の相対性は国同士の関係の本質なので、東アジアの力関係において韓国の力だけでは変数になり得ないという主張だ。米国と手を組んだ日本の「普通の国」化、すなわち戦争ができる軍事大国・日本の再登場は、歴史繰り返し説をあおる。「北朝鮮のミサイル基地を先制攻撃できる」という日本の防衛相の発言は、燃え上がる歴史繰り返し説に油を注いだ。「壬辰倭乱文禄・慶長の役)や韓日併合に続く日本の韓半島侵略の可能性」という、我々にとっての悪夢を思い起こさせるからだ。
 しかし、韓半島歴史繰り返し説は客観的事実に合致しない感情的な主張であるだけでなく、韓国の国益をひどく阻害している。むなしく崩れ去っていった100年前の朝鮮と、急浮上中の21世紀の韓国は全く違う国であるという事実を見落としている点に、歴史繰り返し説の過ちがある。だが、無力に国権を奪われた朝鮮王朝とは全く違い、世界10大経済大国に近づこうとしているのが今の韓国だ。朝鮮王朝の自閉的経済秩序とは反対に、全地球的自由市場の秩序と連携し、発展したのが21世紀の韓国経済なのだ。
 さらに歴史繰り返し説では、自由・民権を知らなかった朝鮮王朝と違い、今日の韓国人は全面的に開かれた社会の市民であり、経済革命と民主革命を成し遂げた主体である点を無視している。地政学的構造解析においても、韓半島歴史繰り返し説は事実と一致していない。現代韓国が成し遂げた弱小国から中強国への地位上昇は、国際政治的に見ても決して過小評価されるべきものではない。国際法や、国連などの国際機関が作動する空間である21世紀の世界政治秩序は、弱肉強食を正当化していた19世紀の混乱した政治秩序とは質的に区別される。


あらためて強調するが、韓半島歴史繰り返し説は民族感情をあおり、それに便乗したデマに過ぎない。最も致命的なのは、歴史繰り返し説が韓国人の現実認識や将来予測をゆがめていることだ。その弊害は日本と中国に対する認識に裏返った形で集中して現れている。安倍政権の歴史修正主義は普遍的市民倫理に基づいて批判すべきだが、「現代日本軍国主義国家に走るかもしれない」という懸念は誇張されたものだ。それは、日本が世界帝国・米国に正面から挑まない限り、実現不可能なシナリオだ。
 日本に対する韓国人の民族主義的過敏反応は、中国に対する韓国人の鈍感な反応と表裏一体の関係にある。中原大陸(=中国)からの韓半島侵略は、日本列島からの侵略よりもはるかに多かったという史実を考えれば、実に奇妙な現象だ。ところが、帝国を目指す日本の夢は白日夢にとどまったのに対し、中国はその5000年の歴史の中で常に帝国だったし、今も世界帝国になろうと進軍している。こういう時、帝国は自国を「秩序の創造者であり、保証人だ」と大国以上の存在として考える。ローマ帝国大英帝国、中近東のオスマン帝国、20世紀のソ連帝国、今日のアメリカ帝国などが代表的な例だ。朝鮮時代、私たちの先祖が「小中華」を自任し、中国と自分たちを同一視していた虚偽意識は、21世紀の韓国人たちが中国帝国よりアメリカ帝国を批判する方が進歩的だと信じる「壮大な勘違い」として再生産されている。
 自閉的対外認識と名分論に始まった対日関係の悪化は、韓国の国益を深刻なまでに害しているため、対日関係を早急に正常化し、安倍政権に堂々と対抗するのが賢明だ。中国とも引き続き近しくすべきだが、帝国としての中国に傾倒しすぎるのは韓半島の独立と市民的自由にとって有害だ。中国に対する韓国の発言権は、米国と日本を「利用」する時に大幅に強まるからだ。近隣諸国の吸引力を制御する強い決断と知恵だけが悲劇的な歴史の繰り返しを防ぐ。結局は「歴史は繰り返すのか」という開かれた問いにつながる。終わらないその問いに答えられるのは、私たち韓国人だけだ。


尹平重(ユン・ピョンジュン)韓神大学教授(政治哲学)

朝鮮日報朝鮮日報日本語版

一部、ネット界隈の韓国ウォッチャーの間で話題になっている記事です。
内容は……というと。
2〜3年前から日本で広く流布されている「嫌韓」本に書かれていた韓国の実情解釈、に近いものがあります。
私個人としては、
感情を排して分析しても、韓国の実情はこのようにしかならないので。
嫌韓」という言葉は無用な誤解を招くだけだと思っていたのですが。
韓国人としては、到底受け入れられない内容なので。日本人の「嫌韓」的な侮蔑として忌避するか。
日本人的には、「嫌韓」としてカテゴライズすることでマネタイズ=金銭化しやすい。
という状況があったために。このような言葉と評価が定着してしまったのだろう、と見てました。
で、
その2〜3年前なら「反韓」「嫌韓的妄言」とでも言われていた内容が、
韓国政府の広報紙たる朝鮮日報に今さらながら掲載されているわけで。
最近、というか。
安倍首相と中国の習近平代表が直接対談を果たした後から、
にわかにこの手の論調が韓国メディアで目に付くようになったのですけども。
いったいどうした事なのか……
という疑問が。ネット界隈の韓国ウォッチャーの興味のまとなのですが。
これは、もう日本人の大部分が考えているとおり、
反日政策を前面に押し出して進めていた韓国政府が、
その結果として日本からの資金流入が細ってくるにつれて。
ついに政策を維持できなくなり、方針を転換した。という、
見たマンマ、極めて短絡的な理由そのままでしょう。
ただし、
これは非主流派が主流となった。という事ではなく、
傍流だった政治勢力が、単に表舞台に出てきただけ。で、
状況が変わればすぐに捨てられるような主張、にすぎません。
目先の日本の金が欲しい、と極めて刹那的な理由だけ。
それ以上に深い、韓国人の日本観を変えるような何か、ではありませんよね。

さて、
その様な内容の小論、とでもいうべき記事を読んで。の感想・評価というか。
私的には、
すでにタイトルに書いた通り「時既に遅し」だと。その様にしか言いようがありません。
以前にも、少し書いたことがありますけども。


>なんだか『暗殺』へ向かってまっしぐらっぽいね――朴大統領「日本、歴史直視できず過去の歴史に埋没」
http://d.hatena.ne.jp/kg_nogu/20150506#1430888311



この手の議論というか主張は、
日本と中国が和解を果たす前=具体的に言えば、安倍首相と習近平代表が直接面会する前、
に出されていなければ意味がありません。
というのも、
日本政府としては「外敵」を必要としており。
中国と和解した後、「外敵」の役の担うのは「韓国」しか存在しないからです。
韓国としては、日本と中国が和解して旗色がハッキリしたために。方針を転換したのでしょうけども。
その時点で、もう日本の隣に韓国の席は空いてないのですよ。
かなり言葉をはしょって書いていますが、
日本政府、今のところ与党は自民党ですが、
その主要な政策たる「アベノミクス」の第三の矢と言われる経済成長戦力、
これは具体的には国内経済構造のリストラです。
既に国際競争力を失いつつある、「『電機』産業」の弱小企業の店じまい順次進め、
その労働力を、
今後の成長=というよりも国際的な競争力の発展、と市場規模の拡大が見込める、
「農業」「医療」にシフトさせる。
これは、アベノミクスが始める前の、衆議院選で自民党が掲げていた公約なのですけども。
これの推進になるわけですが……
実際「SANYO」を整理して、いまも「シャープ」などの電機企業の整理を進めているわけですが。
これは日本社会における、労働力の一大配置転換です。
当然、かなりの社会不安を伴います。国民の不満も高まります。
そこで、
日本政府としては、国民の不満の受け皿として、当面『外敵』の存在が必要なのです。
そして、それはこれまで中国と韓国が引き受けていたのですが。
いまの日本政府は中国との和解、経済交流を進めることを決定し、
外交を展開し始めてますので。
残った『韓国』には、短くても向こう10年程度、
日本全体の労働力のリストラが終わるまでは『日本の外敵』として単独で活躍してもらわなければなりません。
もちろん、米国の手前、露骨な敵意を表明することはありません。
けれども、外務省のホームページに掲載されている韓国の項から「基本的価値観の共有」文言が削除されたり、
日本側からの歩み寄りを示すような行動は一切なくなり、
韓国がどれだけ歩み寄ろうが、
日本がその分だけ後ろに下がっていく、という。
これまでとは、ある意味、真逆の状況になるでしょう。


まあ、一日本国民たる私にとっては。
「そういうものなんだろうなぁ……」程度の印象で。
とくに困ることもないのですけども。
多分、韓国民にとっても。困るような話ではない、と思います。
日本と四六時中喧嘩が続くだけで。今と大した変化はありませんので。
韓国が日本との戦争を決意しない限り、
今と同じ日常が続いていく、でしょう。