新型コロナ肺炎の感染報告に関する
解説を流し見していたら。
たまたま見つけたニュース、なのですけど。
いや、
これは無いだろ。
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私も
職業柄、
他人の撮った写真作品からインスピレーションを貰う、
って事は
多々ありますし。
深い感銘を受けて、
似たようなシチュエーションの作品を自分で作ってみたい、
と
考えることだってあります。
なので、
それを実際に制作してしまう、
その
心情に関して
理解出来る部分と
共感する部分もありますけど。
でもさ、
テーマから、
シチュエーションから、
表現スタイルまで、
全部、
他人のお手本と一緒では。
それは、
単なる模倣、
いわゆる
『丸パクリ』であって。
それを人の前に出して、
『自分の作品でござい』
とは
発表できないよね。
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だいたい、
今回問題になった作品だと、
『空気を切り裂いて疾走する少女』
という
モチーフがあって。
それが
現実世界で成立するためには、
『列車から身を乗り出して構える少女と
その背後に高速で流れていく草原』
というシチュエーションが必要だったのけど。
絵画として成立させるには、
そんな物は
邪魔でしかないわけで。
イメージとして、
『空気を切り裂いて疾走する少女』
単体で存在出来るのだから。
少女が手すりにつかまって身を乗り出している
態勢である必要はない。
テーマの核心を表現するのに、
もっと判りやすい
適したポーズに組み直して
出せばいいわけで。
というか、
『創作』とは
それを出す作業ですよ。
そこに自分なりのロマンを表現するのが
『オリジナリティ』です。
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ところが、
そういう
『創作』の痕が
ほとんど見当たらず、
元ネタそのまんま。
となると。
元ネタを知っている人からしたら、
これはどう見ても
やっつけ仕事で作られた出来の悪い
『パロディ』であって。
そんなものが、
『オリジナル作品』だと、
日本美術界の最高峰として出展されていたら。
さすがに
『それはないだろう』と
文句の一つも言いたくなりますよ。
ちょっと
盗っ人猛々しすぎるだろう。
と。
出品絵画「CDジャケット写真に酷似」、日本美術院理事の東京芸大名誉教授を謹慎処分
日本美術院(田渕俊夫理事長)が、日本画家で同院理事の宮廻みやさこ正明・東京芸術大名誉教授を1年以上の謹慎処分としたことが19日、わかった。
同院によると、今月17日から横浜市のそごう美術館で開かれている「第75回 春の院展」に、宮廻氏が出品した絵画「銀河鉄道」が、日本のロックバンド「ソウル・フラワー・ユニオン」のCDのジャケット写真に似ているとの指摘が同美術館にあったという。
宮廻氏は、自身のホームページを通じて、「(写真家と)連絡が取れないまま現在に至っていました。多くの方々に多大なご迷惑をおかけしてしまう結果となり、心よりお詫わび申し上げます」と謝罪している。
日本美術院、理事の東京芸大名誉教授を謹慎処分 作品が写真に酷似「道義上の責任」
日本美術院が、同院の倫理規則に反する行為があったとして、同院理事の宮廻正明・東京芸術大名誉教授を謹慎処分にしたことが19日、分かった。
同院のホームページによると、そごう美術館(横浜市西区)で17日から始まった「第75回春の院展」に宮廻さんが出品した「銀河鉄道」という作品をめぐり、同院の信頼を裏切る行為があったとしている。
作品は、暗闇の中を走る列車のような乗り物につかまる女児が描かれている。この構図が、ロックバンド、ソウル・フラワー・ユニオンのCDジャケットに使用された写真と酷似していると、16日にツイッター上で指摘されていた。
作品は院展の初日に展示されたが、その後倫理委員会を設置して審議した同院は「作家としての道義上の責任として看過できない」と判断。宮廻さんの申し出もあり、作品はその日のうちに撤去された。
宮廻さんは毎日新聞の取材に「関係者から写真のスケッチを認めてもらい、それを元に制作した。本来なら共同作品として、コラボレーション展に出すべきだった。今後はこのようなことがないようにしたい」と話した。