１泊２日の予定で、肝生検に行って、無事帰ってきました。
この検査は２度目なので、いくらか慣れたのですが、やはりツライです。
検査自体、というか肝臓の細胞を注射器で採取すること自体は、たいしたことないんですけどね。
実際１泊２日のスケジュールをざっと書くと、
朝１１時に病院に行って入院手続き、そのまま病室に入ってベッドで寝て、３時に細胞採取、
その後は６時間の絶対安静、その後、採取箇所、注射器でつけた傷口の確認、問題なければ食事のあと、睡眠、
翌日、再度医師の回診、問題なければ朝食、その後退院、
だいたいこんな具合です。
肝生検自体は、点滴して、麻酔して、エコーで肝臓の位置を特定し、注射器の針を肝臓に刺して細胞を採取するだけなので、大した痛みもないのですけど。
その処置の前後がキツイんです。
前日の午後１０時から、検査まで絶食。つまり、朝食も昼食も抜きで。
さらに、処置後は、６時間の絶対安静――これが死ぬほどのキツイ。内容はただベッドで寝ているだけなのですけど。動かずに寝なければなります。
寝返り禁止、這うのもだめ、手足、首はある程度自由に動かせますが。身体＝腹部を一切動かすな、というもの。これがとにかく地獄。
筋肉というのは、姿勢を維持するために常にどこかが緊張しているわけで、それは寝ていてもかわないわけです。
それで特定の筋肉が緊張しっぱなしだと披露してくるために、寝返りをうったりして、一時的に緊張を解いて、疲労を回復させるのですけど、
絶対安静だと、それができません。なので、３時間くらいすると、背中や腰のまわりが痺れてきます。ちょうど正座で足が痺れてくるのと、同じような感覚が背中や腰のまわりに広がってくるわけで。
その状態でも動かすことは許されないので、もう地獄の苦しみです。
で、まそうやって地獄の苦しみを抜けて傷口が塞がるのをまつのですけど。そこで出血が収まったらやっと食事にありつけるわけです。
で、ここからが書いておきたいことになりますが。
絶対安静が解除された後、安静中に配膳された食事が取り置きされていて、それをロビーで食べる事になるのですけど。
前回は、この食事で失敗しました。いつもと同じペースで食べて、貧血を起こしてしまって、３〜４口食べたところで、気持ち悪くなって食事どころではなくなってしまったんですよね。
というのも、ほぼ丸１日絶食さらに、６時間の絶対安静で体中の筋肉がこわばっていたところへ、いきなり胃の中へ食べ物を放り込んだため、
血流が悪い中で胃に血液が集中してしまい、。頭部へ血が回らなくなって、貧血を起こしてしまったんです。
で、そういう失敗を経験してますので、今回はとにかく身体の緊張をほぐしながら、胃が受け付けるペースに合わせて食べることにしました。
具体的にどうしたか、というと。
全身のこりかたまった筋肉をマッサージしながら食事をする。
一度に箸でつまんで食べる量は、小指の先から親指の先程度の量、だいたい１グラム〜３グラム程度。それを口に入れて良く噛んでたべる。
良く噛むというのは、食べ物が完全にペースト状になるまで、咀嚼する。途中で唾液が出てきて、口の中がいっぱいになって息苦しくなるので、そういうときは先に唾液だけ飲み込んで、
とにかく細かく砕けるまでかみ続ける。
それで、口に物を入れて飲み込むまで、次の物は入れない。
これを徹底して、時間をかけてたべました。実際１時間以上かけて食べました。
とにかく時間がかかったし、亀のようにゆっくり食べました。
なんせ、ロビーで取り置きした夕食を食べていたのは私だけではなかったのですけど、
隣のテーブルは、女性患者が同じように夕食をたべていくのですけど、
５０代のお婆さんが食事をとって、食べ終わり、
次に２０代のお姉さんが現れて食事をとって、食べ終わり、
さらに１０代の女の子がやって来て食事をとって、食べ終わり、
その間も、私は時間をかけて黙々と食べ続けて、
最後には一人残されてそれでも黙々と食べ続けて、ようやく完食したのですが。
この食べ方をしてみて、
普段の自分がどれだけ忙しく食事をしていたのか、思い知りました。
いつもなら、咀嚼しきる前に、次の品に手をつけて口の中に放り込んで、次々に飲み込んで、胃に流し込んでいくのですけど。
半分以上は、食べ物の形のまま飲み込むので、食事の直後に胃が重いし、その結果、
昇華しきれずに出てくるんですよね。
今回の食べ方だと、そういうことにはならないので。
まあ、今までなんと無駄の多い食べ方をしていんだ、と反省した入院経験になったのでした。
ただ、この食べ方、これからも続けていこうかと思うのですけど。一つだけ問題があって、とにかく時間がかかるんです。
さっそく退院したあとの昼食でも試してみたのですけど。
ラーメン１杯を食べきるのに、４０分くらいかかりました。
その間にスープは冷めてしまうし、熱々の食事を……というのは難しいかもしれません。
