築地市場の移転予定地、豊洲で当初予定されていたはずの盛り土が行われていなかった件について。
小池東京都知事が正式な内部調査報告結果を公表する前に、
関係者から小出しに情報が出てきました。
マスコミが追い掛けている情報に寄れば、
盛り土から『謎の地下空間』=都側は土壌汚染対策が不十分だったこと判明した場合に、
あらたな対策を施すための地下作業スペースで、重機を入れられるだけの空間を確保した物、と説明してますけども。
この、地下水だか雨水だかが溜まってしまっている、説明が二転三転した謎空間が
盛り土からいつ頃に仕様変更されて、作成されたのか。
だいたいの時期が特定されてきました。
そして、
その時期の重要参考人とも言える人物から事情を聞くことが出来たのですけども。
その内容が下にブックマークを貼った記事ですが……
これも、果たして事実を喋っているのかどうか。疑わしいところです。
発注仕様書について、
中身を確認しないまま決済の押印をした、とか。
たしかに、
現場の担当者でないかぎり、細部までいちいち全部把握しきれる物ではありませんから。
言い分も頷ける部分もありますけども。
だいたい、それは重要な変更がない場合に限りますよ。
そして、押印をする前に各担当者にこれは従来通りで、大きな変更点はないのかどうか、確認します。
めくら判を押してしまうと、後々自分の責任問題になってしまいますから。
「〜〜が問題ないと言った」くらいの説明はできる程度に内容は確認しますよね。
最低限、仕事しているフリもしておかなければなりませんし。
そういう事を考えると、
今回の記事に載っている当時の市場長のインタビュー内容は、「嘘くさいなぁ……」と感じます。
私的な見方としては、
小池都知事が正式な調査結果を公表する前に、
世間が納得する仕様変更のストーリーを作り上げて調査結果として報告するために、
情報を小出しにして、世論とマスコミの反応を確かめている、
一種のステルスマーケティングではなかろうか、と。そんな気がしてます。
この流れで行くと、
当時の市場長ひとりをスケープゴートにして、この問題に幕引きをはかりたい、っていうのが、
東京都役人の意向、ということみたいですね。
ただ、
この辺については、
もしかすると、この市場長、こういう問題を引き受けることも込みで、
もともとスケープゴートとしての役割を期待されて市場長に就任したことも考えられますので。
こうなってくると、
東京都庁は伏魔殿、という言葉通りで。
外部の人間では、中で何が起きているのかうかがい知ることができません。
果たして、真実はどうなのですかねぇ。
【築地移転延期】発注時の市場長「仕様書読まず決裁印」 盛り土行う認識、歴代4人も同じ見解(1/2ページ) - 産経ニュース
築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の主要施設下で盛り土が行われていなかった問題で、都の元中央卸売市場長、岡田至(いたる)氏(64)が20日、産経新聞の取材に応じ、平成23年に建物下に盛り土をしない土壌汚染対策工事の発注仕様書を決裁したことを認めた。岡田氏は「中身を読まないまま押印した。盛り土をしないという内容とは思わなかった」と述べた。担当部署のトップが重要事項を把握しないまま、工事の発注を指示していたことになり、都の管理態勢の不備が問われそうだ。
また、汚染対策に関わった岡田氏を含む19年以降の歴代市場長5人が都の調査に対し、「(建物下に)盛り土をしないとの認識はなかった」などと説明していることも都への取材で判明した。
岡田氏は取材に対し「盛り土は専門家会議の提言通り、敷地全域に行うという認識だった」と説明。当時の部下から地下空洞を設けるとの報告はなかったといい「小池百合子知事の会見で、盛り土がないことを初めて知った。『嘘だろう』と思った」と述べた。一方、「お前の責任だろうといわれれば、『その通りです』としかいいようがない」と述べ、自らの責任を認めた。
岡田氏は21年7月16日〜23年7月15日、市場移転を進める事務方のトップである市場長を務めた。岡田氏によると、決裁をしたのは自らが退職する直前の23年6、7月ごろ。当時は市場の建物を約1メートルかさ上げした「高床式」で造る計画になっていたといい、建物下にも盛り土は行うとの認識だったという。