kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

ああぁ、DMM――神社本庁も「これはちょっと……」と漏らした。「DMM GAMES」新作『社にほへと』

ネットの一部界隈で物議を醸しているDMMの新作ブラウザゲーム
「いやぁ、勘弁して欲しいなぁ……」というのが、正直な気持ちです。



神社本庁も「これはちょっと……」と漏らした。「DMM GAMES」新作『社にほへと』から考えるオタクの信仰 (おたぽる) - Yahoo!ニュース 神社本庁も「これはちょっと……」と漏らした。「DMM GAMES」新作『社にほへと』から考えるオタクの信仰 (おたぽる) - Yahoo!ニュース

艦隊これくしょん-艦これ-』や『刀剣乱舞-ONLINE-』など数多くのヒット作を世に送り出してきた「DMM GAMES」が新たに発表した『社にほへと』。夏からのリリースを予定して、事前登録が始まっているこのタイトルは、神社を擬人化した「社巫娘」なる美少女キャラクターが登場する。
 事前登録をすると、毎日1回おみくじを引くことができ、「伏見稲荷」「鹿島」「春日」などのキャラクターを引き当てることができる。だが、そこには神社や神道への理解、そして畏敬や信仰への畏敬を疑わざるを得ない面が見受けられる。「おみくじ」を引くと、大吉から凶までがキャラクターのレアリティによって分類されている。つまり、特定の神社は大吉、あるいは凶と分類されているようである。
 信仰心や日本における神社の存在理由を少しでも知っていれば、ここに超えてはいけない線を越えていることを感じるのではないか。取材に応じてくれた神社本庁の担当者も、おみくじを見て「これはちょっと……」と顔を曇らせる。
 また、凶の「おみくじ」を引くと登場するキャラクターに割り当てられた石清水八幡宮に話を聞いたところ「(神社の名前を)使用したい等の連絡は来ておらず、まったくの無断使用」というのである。

いやぁ、もう。これで何が嫌かって、
比較的まっとうに作っている「艦これ」とか「刀剣乱舞」も、一緒くたにグレーなサービスに見られてしまうことなんですよね。
それ以上に、ウンザリする理由については……最後にまとめています。


私の見解を書いておくと、
既にネット界隈では情報が拡散してますけども、一部の神社の名称等を商標登録している社について、
たとえば長野県の諏訪大社とか、これを元ネタにした擬人化モデルが登場すると……すでに事前登録で配布されていたりするのですけども、このままだと商標権の侵害になります。
で、
今のところ神社側がとくにリアクション起こしてないので、
たいした問題じゃない、みたいな素人さんの書き込みがあるのですけども。
いや、たいした問題だから。
問題が大きすぎて、神社側としても早々にリアクション起こせないくらい、大きな問題なんですよ。
まあ、
知ってる範囲で簡単に書きますけどね、
要は何が大きな問題か、って。これ訴訟にまでしちゃうと、神社側も経費がハンパなく掛かります。
ざっと乱暴な数字で解説していきますと、
今回の場合、商標権のネットサービスでの利用ってことなんで、
利用料金をどういう計算の仕方で見積もるのかで、金額が莫大になるんですよね。
たとえば、
1ヶ月の利用料金、利用者一人あたり100円に設定しましょうか。
これ、日割りで3円程度です。(1ヶ月30日計算)
特別高い利用料金設定ではないですよ?
年間で、1200円ですね。一人につき。
で、事前登録者が10万人だとしましょう。
ざっと、10万人分の年間利用料、1億2000万円です。
この場合、アクティブユーザー数=実数はあまり関係ないです。
訴訟の場合の、ざっくりした見積もり計算ですから。
これを、弁護士雇ってきちんとした手続きでDMMに質問状なり訴訟を起こすために動くと、
弁護士の必要経費が、得られる利益=年間利用料の1億2000万円の5%、前払いとして、
600万円ですね。
訴状用意する、もしくは弁護士に相談して処理をお願いすると、これだけ前金で用意しないとなりません。
とか、ざっくりした乱暴な計算ですけど、
実務を考えると相当な金額が予想できます。
あくまでここで計算に用いた数字は、
わかりやすく例示するための数字であって、実際には計算方式、被害見積もりにはいろんな方法があります。
なので、ここで例示した金額は変動しますけど、
普通は、弁護士に相談するとこの前金をとにかく用意して払わないと話が前に進まないので、
これだけの大金使って空振りになることを恐れて、
だいたい見逃します。
ただ、
今回は、DMMというテレビ広告を打つこともできる大企業が相手ですので、
取りっぱぐれが無いことを考えると、
現物の証拠、
つまり、実際に正式リリースされたゲームで、
商標侵害があったことを証明できる画面キャプチャーデータなり、
公式のアナウンスコメントなりが出れば、
神社側で動くところも出てくるでしょう。
この場合、正式リリースされた日から、
神社が訴状を用意した日までは既に損害が発生しているので、この分は確実に利用料金をぶん取れます。
仮に、正式リリースされた日から調査終了するまでに1ヶ月の期間を要したとして、
1人/1日の利用料金を10円として、30日経過で、利用者1人について300円の金額が
発生しています。
それで登録者数10万人なら、3000万円ですか。
弁護士経費で前金150万円、
だいたい妥当なところじゃないですかね。
ただし、
ここから先、訴訟になるとDMM側も実際の運営状況の数字を出してきて、
利用人数を実数で出してくるので、
利用料金はもっともっと下がることもあり得ます。
この辺が、裁判の駆け引き、で、
でも、実数少なかったからって、着手金は戻ってこないですから。
弁護士費用との兼ね合いが難しい読みなんですよね。



で、
ね、
なんでこんな事書いているのかって、DMM、なんでこんなことやっちゃったのかなぁ。と。
先に挙げた「艦これ」とか「刀剣乱舞」ですけどね、
あれは開発を担当していた、
「角川」とか「ニトロプラス」……「角川ゲームス」はファンからけっこう悪口言われてますけどね、
権利関係では、この分野での法務部門、最強ですよ。ここと任天堂、かな。
ニトロプラス」もなんだかんだで業界内に太いパイプ持っているので、
権利関係の法務、強いです。
で、その分、ロイヤリティーっていうか。美味しいところ、がっつり持って行って、
『艦これ』と『刀剣乱舞』でDMMに落ちるお金がけっこうこの2者に抜かれてます。
だから、自前でやろうとしたんだろうけどね。
企画者と、クリエイターと、営業関係、外部からそろえてさ、
『DMM』として中抜きされない商品作ろうとしたんだろうけど……
思いっきりケチついちゃったなぁ。


今のところ、正式リリースされていないので、
正式リリースするまでに問題ある神社と、きちんと契約できれば、問題ありません。
ただ、普通に商標利用代金を神社ごと個別に支払っていくと、
どう考えても、運営は大赤字でしょう。
グッズはグッズで、別途支払いが発生するので、旨味ほとんどないですね。
それなら、いっそ問題ある神社はすべてゲームから削除するか、って。
事前配布したデータ、全部使用禁止みたいなことになって、
なんのための事前配布だったんだ、って混乱を招くだけなので。
いったい、どうするのか……


ただ、どうなるにしても、
既にここまで注ぎ込んでいる開発費、広告費等を回収するのは不可能に近いでしょうね、現状では。
で、何が起きるか、っていうと、
今現在リリースされて運営されているゲームに、売り上げアップの至上命令が下りてきて、
目標を達成できないゲームが終了、ってことで、
月経費を抑制して、
それでこの『社にほへと』でコケた損失分を補填。
ってことが起きるのですよ。
実際、御城プロジェクトが仕切り直しになったときに、大量打ち切りを1回やっているからなぁ。
多分、今度も同じ事になるんだろうなぁ。
やだなぁ、遊んでいるゲームいくつかあるんだけど、そこそこ課金してるんだけど。
勘弁して欲しいなぁ。


追記:
この問題、商標の利用許諾をとっていた場合マルR表記――商標利用表記がされるはずなので、
(注記を付けて済ませる場合もありますが)、
これが、付いてない以上、
今のところ、神社側から許可は出てないのだろう、と推察されます。