kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

日本のマスコミは危険だな、と思う事例

AKBの丸刈りパフォーマンスと体罰について、続きを書く前にちょっと気になったニュース。


歴史問題で日本を批判 韓国でスー・チー氏 - MSN産経ニュース 歴史問題で日本を批判 韓国でスー・チー氏 - MSN産経ニュース 歴史問題で日本を批判 韓国でスー・チー氏 - MSN産経ニュース このエントリーをはてなブックマークに追加


ミャンマー……昔風に言うとビルマの、スー・チー女史が韓国を訪問した際に、仁川市長にコメントを求められて、日本の歴史問題に対する態度を批判したことを報じるニュース。
この件について、ネットのつぶやきを見ていると、「スー・チー憎し」のコメントが多数挙げられているのですが。
次のニュースを読んでみたら、どうでしょうか?


Chosun Online | 朝鮮日報 来韓中のスー・チー氏 日本の歴史認識に苦言 Chosun Online | 朝鮮日報 Chosun Online | 朝鮮日報 このエントリーをはてなブックマークに追加

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記事入力 : 2013/02/01 15:04

【ソウル聯合ニュースミャンマー民主化運動指導者で最大野党を率いるアウン・サン・スー・チーさんが、日本の歴史認識に関連して「誰でも過ちを犯すことはあるが、過ちを認めることをためらうことこそ本当の過ち」と述べた。
1日、ソウル市内の金大中図書館で仁川市の宋永吉(ソン・ヨンギル)市長と会談した席で発言した。宋市長が「ドイツとは違い、日本は慰安婦問題などを認めていない。関心を持ってほしい」と述べたのに対し、「過ちを正そうとする姿勢が重要」などと強調した。
またスー・チーさんは「日本の帝国主義に立ち向かった父は『日本人個人を恨んではいけない。誰にでも長所・短所があるため短所ばかりをみて恨んではいけない』と言っていた」と話した。
朝鮮半島が分断されている現実に言及した宋市長の言葉に、「違いを認めながら同時に(統合は)可能だという自信を持つべき。相互理解と尊重の中に違いを認め、他人の観点から問題を見つめると多様な人と集団を統合できる」と説明した。
自身の人生については「自分が選んだ道であって犠牲だとは思わない」と述べた。
スー・チーさんは宋市長と20分間にわたり会談した後、韓国に住むミャンマー人との懇談会に臨んだ。故金大中(キム・デジュン)元大統領の李姫鎬(イ・ヒホ)夫人とも会談する予定。

聯合ニュース

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おそらく、産経新聞が……というより、日本のマスコミがこのニュースを報じる下敷きとした思われる、韓国発、朝鮮日報の日本語版の記事からです。
朝鮮日報聯合ニュースから配信を受けているので。ソースは聯合ニュースということになりますね。
日本語版の内容は、どちらもまったく同じでした。
そこで朝鮮日報の記事を見ていくと。『批判』という言葉を使用せず『苦言』として。
さらに、スー・チー女史の発言は、「過ちを正そうとする姿勢が重要」で終わらず。
続けて、「日本の帝国主義に立ち向かった父は『日本人個人を恨んではいけない。誰にでも長所・短所があるため短所ばかりをみて恨んではいけない』と言っていた」と語っていたことを書いています。
さて、なぜこの記事を取り上げたのか。
日本のメディア共同通信社が取り上げた記事と同じニュースを、わざわざ韓国メディアの日本語版と比較した理由ですが。
ここで扱っているスー・チー女史の発言。
日本のマスコミの記事では、見出しに「スー・チー女史が日本の歴史認識を批判した」として、仁川市長の求めに応じて日本を批難しているコメントとして取り上げています。
しかし、韓国メディアの記事では、見出しに『苦言』と載せて。
記事中のスー・チー女史のコメントについては「日本の歴史問題に関連して述べた」と続き、
日本に対して批判した、とは書いていません。
つまり、産経新聞が日本に対する批判、として取り上げたコメントは、
一般論として語られ、日本に向けては批難する言葉は言われていない、と扱い方が違っています。
その上で、
『日本人個人を恨んではいけない。誰にでも長所・短所があるため短所ばかりをみて恨んではいけない』との発言を載せています。
ここまで読むと、スー・チー女史は、仁川市長のコメントに答えて、
日本の歴史認識に対して質問され、直接の批判を避けて一般論でお茶を濁しつつ、
同時に、この場でそのようなことを質問する仁川市長の態度について苦言を述べて、
歴史問題にこだわる韓国の態度について批判していることが伝わってきます。

日本を一方的に批判しているわけではないのですよね。

ところが、産経新聞の記事では……というか日本の共同通信社の記事では、
日本に対して苦言を述べた様に聞こえるところだけ切り取って掲載し。
そのコメントの扱いについて、日本を直接非難したものではない、ことについては一切触れていません。
これは、スー・チー女史が日本を非難した、とわざと誤解させるような内容になっています。
……なぜ、そんなことをするのでしょうかね?
韓国のメディアは、スー・チー女史が日本とも韓国とも距離をとってコメントしようとした意図をくみ取って記事にしているのに。
日本のメディアは彼女に「反日」的な色眼鏡をかけた記事を書く意図とは、いったいどこにあるのでしょうか?
そんな記事を書くことが日本のためになることなのですかね?

日本のマスコミは、
アルジェリアで起きた武装テロ事件の時は、執拗に実名報道にこだわりましたけどね。
事実をきちんと伝えられないメディアが、いったい何を主張するのか……? 
今回のスー・チー女史の記事を見たりすると、
『事実を伝えるマスコミ』なんて絵空事にしか思えないのですよ。