これ、
数日前に世界中が震撼したニュースです。
パナマ運河とならんで、
洋の東西をつなぐ最重要路スエズ運河を、
日本の商船が塞いでしまった、という。
それが
いまも解決していないどころか、
ますます事態は悪化中。
解決の見通しが立たない、のだとか。
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事故発生が
現地時間で3月23日ですので。
すでに1週間経過したことになります。
予定では、
昨日満潮のタイミングに合わせて
船内のバラスト水などを排水し
できる限り重量を軽減して離礁を試みる、計画でした。
実際、
それは実行されたのですが。
周辺の土砂を深さ18メトールまで掘り下げた、
と情報が出ていますから。
かなり大がかりな土木工事が行われたようです。
なのに、
それでも
離礁できなかったようで。
いよいよ
最終手段と目されていた
積み荷コンテナの荷下ろしに着手するのだとか。
ただ、
港ではありませんので、
積み下ろし用のクレーンなど、
必要な器具は存在していませんから。
それらの装備を揃えるところから始めなければなりません。
現時点で、
作業終了がいつになるのか目処が立たない、と
発表しているのも
当然だよねぇ。
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さて、
この事故が発生してから
すでに
1週間近く経過しているのですが。
その間に、
日本政府は何かしらの支援、対策に動いているのでしょうか。
その辺の情報、コメントは
メディアに全く載らないので。
政府内部で
いったいどうなっているのか
サッパリ判りません。
仕事の合間に
ちょくちょく
国会中継を
つまみ食い的に見ているのですけど。
出てくるのは、
新型コロナとか
ワクチンとか
総務省の不祥事の件とか、
LINEの杜撰な情報管理問題とか。
そんなのばかりで。
この件については
話を聞いたことがありません。
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まあ、
民間船舶が起こした事故ですし。
日本企業が所有しているだけで、
運航していたのは
台湾の船会社ですし。
そういう諸々を飛び越えて日本政府が口出しするのも
変な話なのかも。
ですが、
これだけ大事になってしまって。
現地は大混乱なのに、
遠くで
静観しているだけでいいのか。
ことは
単に
1企業の問題ではなく
世界流通に大きなストレスをかける大問題ですから。
このまま
運河が航行不能となり続けて、
さらに1週間、1ヶ月ともなれば。
日本経済にとっても
大打撃になりかねません。
ここは
政府の強力な後押しが
必要な場面だと思うのですが……
スエズ運河ふさいだ愛媛の会社の船、離礁のメド立たず…石油タンカーなど321隻足止め
【スエズ(エジプト東部)=上地洋実】大型コンテナ船がエジプトのスエズ運河で座礁した事故で、スエズ運河庁は27日、初めて現場を報道陣に公開した。タグボートによる懸命の離礁作業が夜通しで続けられている。同庁のオサマ・ラビア長官は28日、地元メディアに対し、アブドルファタハ・シシ大統領が船体を軽くするために積み荷を降ろす準備を始めるよう指示したと明らかにした。
座礁したのは正栄汽船(愛媛県今治市)所有の大型コンテナ船「エバー・ギブン」で、幅約250メートルの運河をふさぐ形で立ち往生している。報道陣に公開された作業現場では、複数のタグボートが「エバー・ギブン」の周囲に配置され、牽引けんいんロープで船体を引っ張っているのが確認できた。
スエズ運河庁によると、潮の満ち引きによる水位の差を利用し、満潮時にタグボートで船体の牽引を試み、干潮時に周辺の土砂を取り除く作業を実施している。当初5隻だったタグボートを14隻にまで増やし、一部では深さ18メートルまで土砂を除去した。26日にはかじが動くようになったという。
ただ、離礁のメドは立っておらず、ラビア長官は27日の記者会見で、「作業完了までの見通しは分からない」と述べた。事故原因については、「砂嵐だけでなく、技術的トラブルや人的ミスも考えられる」と指摘した。
運河の航行は停止しており、地中海や紅海では、コンテナ船や石油タンカーなど321隻が足止めされるなど、影響が拡大している。