最近、
日韓メディアで取り上げられていた
北朝鮮関連のニュース。
今日
北朝鮮が弾道ミサイルを発射した件に
関係する、とか。
しない、とか。
解説が出ていたので、
そういう
ニュースを幾つか選んで
ブックマークを付けました。
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二つ目は
昨日取り上げられた話題。
これまで、
北朝鮮が
北の将軍サマのお言葉とか、
お側付き要人の談話とか、
大本営発表など、
なんらかの
コメントを出すときに韓国を名指しする場合、
必ず
『南朝鮮』という呼称を用いてきました。
『朝鮮』という
朝鮮半島に根付いた一つの国家があって。
それが
北と南に分裂した状態である、
という認識に基づいて。
『韓国』『大韓民国』という呼称は使わず、
『南朝鮮』=SourthKoreaという名称、表現を用いてきました。
それが、
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、
金与正(キム・ヨジョン)党副部長が
10日と11日に発表した2件の談話の中では……
一つ前の与太書きで取り上げた
米軍の偵察活動を非難する声明ですけど。
その中で、
これまでの韓国に対する『南朝鮮』呼称は使わず
『大韓民国』と表記しました。
これは、
前代未聞……
これまで一度も見られなかった事態です。
ということで、
ニュースになりました。
金与正氏が談話で異例の「大韓民国」使用 韓国は「別の国」と強調か
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が談話で韓国を従来の「南朝鮮」ではなく「大韓民国」と呼び、その背景に関心が集まっている。
与正氏は10日と11日に発表した2件の談話で、米空軍の偵察活動を非難しながら、その正当性を主張した韓国を「大韓民国」と呼び、「『大韓民国』の合同参謀本部」「『大韓民国』の軍部」などと表現した。
「大韓民国」や「韓国」は、これまで与正氏の談話はもちろん北朝鮮のメディア報道や公式文書でも使われていなかった表現だ。北朝鮮は通常、韓国を「南朝鮮」、または非難の意味を込めて「南朝鮮かいらい」などと呼んでいた。これは韓国が北朝鮮を「統一に向かう過程で生じた暫定的な特殊関係の対象」と位置付けているのと同様、北朝鮮も韓国を「同じ民族」あるいは「統一の対象」と見なしてきたためだ。
だが、与正氏が正恩氏の「委任」を受けて発表した談話で「大韓民国」という表現を使ったことから、北朝鮮が韓国を「別の国」と見なす姿勢を鮮明にしたとの分析が出ている。朝鮮半島情勢の悪化に伴い対韓・対米交渉の見通しが暗くなり、北朝鮮の政策が協力を通じた関係変化の模索から「敵対的共存」に主眼を置く「二つのコリア(Two-Korea)」政策へ変化したとの見方だ。
北朝鮮のこうしたスタンスの変化は、2021年の第8回朝鮮労働党大会から徐々に表れた。
北朝鮮は同党大会で党規約を改正し、「全国的な範囲で民族解放民主主義革命の課業を遂行」という文言を削除して「共和国北半部で富強かつ文明ある社会主義社会を建設」「全国的な範囲で社会の自主的で民主的な発展を実現」といった文言を新たに加えた。このことも、金正恩政権が金日成(キム・イルソン)政権から受け継いできた北朝鮮主導の統一戦略を放棄し、「国対国」として韓国と北朝鮮の共存を図る政権への転換を宣言したと受け止められる。
第8回党大会では、書記局で重要な地位を占めていた対南担当書記のポストが廃止された。また、対韓国業務の従事者らは19年のベトナム・ハノイでの米朝首脳会談の決裂後、「革命化教育」を受けたり公の場から姿を消したりした。
北朝鮮の対韓国窓口機関だった祖国平和統一委員会の存在も見えない。同委員会はかつて、南北関係の重要な議題に対する北朝鮮の立場を発表してきたが、第8回党大会以降は何の発表も出していない。
韓国・北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)総長は、与正氏が韓国を「大韓民国」と表現したことは北朝鮮の「2国家体制」政策の表れだとし、「今回のことを北と米国の間の問題だと規定したように、この先、朝鮮半島問題について大韓民国と協議しない、相手にしないという意思がにじんでいる」と分析した。
金与正の「大韓民国」表現使用…太永浩議員「南北を国家関係に変えようとする信号」
北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が2日連続で出した談話で南側を「大韓民国」と表現したことについて、「二つの朝鮮」戦略を本格化したという分析が出ている。
金副部長は10、11日に発表した2件の談話で「大韓民国の軍部」「大韓民国の軍部ごろつき」「大韓民国の合同参謀本部」「大韓民国の奴ら」という表現を使用した。
これに対し脱北者の太永浩(テ・ヨンホ)国民の力議員は11日、自身のフェイスブックで「北が南北関係を民族から国家間の関係に変更させようするものではないか疑われる」とし「金氏兄妹に対し、祖父、父も守ってきた『南北特殊関係』の大原則を孫の代で『国家間関係』に変更しようとするのか公開質疑しなければいけない」と主張した。
太議員は北朝鮮の国家観の変更が疑われる状況だとしながら、金与正副部長の談話と共に、先月の北朝鮮外務省による「玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代グループ会長の訪朝不可」立場表明に言及した。「北訪問などの南北問題は通常、対南機構が立場を表してきたが、こうした慣例とは違い、国家間の関係を扱う外務省が出たきた」と説明しながらだ。
続いて「北の外務省は1日、玄貞恩現代グループ会長の北訪問に対して先制的に不可の立場を発表し、『わが国家に入国する問題で朝鮮アジア太平洋平和委員会はいかなる権限も行使できない』と伝え、従来の南北特殊関係に立脚した『入境』という表現を国家間関係を意味する『入国』に変えた」と付け加えた。
さらに「金与正が10日と11日の2件の談話で、我々の国防部を『大韓民国の軍部』とし、より一層明確に国家間関係を意味する表現を使用した」という事実も追加した。
太議員は「1991年に南北基本合意書が採択されてから30年間余り維持されてきた(南北関係を)統一を指向する特殊関係から国家関係へと根本的な変化を図る深刻な状況だ」とし「我々もそれに対応した立法、制度的対応の準備をしなければいけない」と強調した。
また「統一部は金氏兄妹に迅速に公開質問書を送り、金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記も守ってきた南北関係の枠組みを変えようとするものなのか明確に立場を明らかにするように公開的に促すべきだ」と注文した。
金与正労働党副部長は11日、米軍の戦略偵察機が北朝鮮の排他的経済水域(EEZ)上空を侵犯したと主張し、「侵犯が繰り返されれば危険な飛行を経験することになるだろう」と脅迫した。特に金与正副部長はこれまで使用してきた「南側」または「南朝鮮」という表現の代わりに「大韓民国」という言葉を使用した。北朝鮮が公式声明で韓国の正式国号を使用したのは今回が初めてだ。統一部の当局者は「北が公式談話や声明、立場発表で韓国を大韓民国と表現したのは今回が初めてと把握している」と話した。
以前まで北朝鮮が「大韓民国」または「韓国」という表現を使用したのは、南北首脳会談をはじめとする会談や南北合意文、そして引用など極めて限られた場合だけだった。
北朝鮮はその間、金副部長の談話を含め、南側を表現する場合は主に「南朝鮮」という言葉を使用してきた。南北会談が開かれる時も双方は「南韓」「北朝鮮」「北韓」「南朝鮮」の代わりに「北側」と「南側」という表現を使用するのが慣例だった。
匿名を求めた国策研究機関の研究委員は「北はその間、『南朝鮮を狙って銃砲弾1発も撃たない』『南朝鮮を武力の相手として見ない』という論理を核・ミサイル高度化の名分にしてきた」とし「北が民族という南北関係の特殊性を否定して韓国を第3国として見るということは『対南挑発』を行うための名分を積む一環である可能性がある」という見方を示した。