一昨日、昨日と、
ネット界隈で話題になっている、この案件。
高島屋が
インターネットで注文を受け付けていたクリスマスケーキが、
グチャグチャに崩れてお客さんの手元に届いた件で。
高島屋が、
ここ2~3日の調査結果を発表しました。
で、
この件について、
この与太書きブログに
私なりの原因を考察してチョロチョロと書いているので、
今回の発表に関しても
関連するニュース記事にブックマークを付けてみましたよ。
・
・
・
ということで
高島屋が発表した内容では、
今のところ
発送したケーキが崩れた原因は不明。
ただ、
記者の前で発表したコメントが意味深でして。
『原因を特定できるような管理体制を構築できておらず、
販売者としてお客様に対する全責任がある』
と言っているんですよねぇ。
これは、
発言の裏を読むと、
『おおよそ原因については推測できているのだけど。
確定できるだけの管理規定を作っていなかった。
その不備は我々の責任であり、
そのことに対して今回の件の全責任を負う』
と
言外に伝えているように読めます。
それで、
この発表に関して
インターネット上のSNSとかでも
今回発表された内容で、
クリスマスケーキ崩壊の原因はほぼほぼ特定されていまして。
まあ十中八九、
2週間の冷凍時間を25時間の急速冷凍に短縮したために発生した、
冷凍失敗。です。
製造を担当した側は、
冷凍状態をチェックするのに、
温度測定のみが品質管理基準としていたそうで
これは多分、
高島屋からの指示がそういう形で出ていたのでしょう。
そこで、
急速冷凍による
冷凍エラー発生を発見できなかった。
そういう品質管理基準を製造者に課していた
高島屋側に品質管理上の責任がある、と。
今回の
高島屋が発表した内容は、
噛み砕いていくと
そういう発言ですね。
・
・
・
じゃあ、
いったいどこが問題だったのか、
という話ですけど。
まず、
冷凍庫内って、
温度が一定ではなくて。
とても良く冷える場所と、
冷えにくい場所と、
庫内の位置によって冷え方が異なります。
製造元の工場は、
サンプルチェックをして冷凍規定温度に達しているのか確認した、
と言っていますけど。
冷凍庫内の特性を踏まえた上で、
複数個所から適切なサンプルを選んで温度測定をしたのかどうか。
手前にあったものを取り出して、
それでオーケーとはなりません。
そして、
こちらの方がより重要なのですけど、
冷凍時間を大幅に短縮をしたのだから、
きちんと解凍テストをしたのかどうか。
って、
解凍テストってなんですか、って話になるのですけど。
高島屋が提示した冷凍時間2週間、という時間は、
これは
冷凍したケーキの中で冷凍状態にムラがあって、
一見すると完全冷凍できているように見えるのだけど。
解凍を始めると、
一部分が
想定よりも短い時間で解凍が始まってしまう。
ということが
しばしば起こります。
これは、
生クリームとかパンとかスポンジケーキみたいな空気を含んだ状態の食品は、
中に含まれた気泡が十二分に冷えていなくて。
冷凍状態に微妙なムラが発生してしまうためです。
空気って
温度を伝えにくいので一様に冷えていかないんですよ。
高島屋が設定していた
『冷凍時間2週間』という時間は、
この冷凍ムラを排除して芯までガチガチに硬く冷凍して。
それで、
1時間とか2時間では
即座に解凍が始まらない状態にする。
そのために必要な冷凍時間を試行錯誤したら、
既定の冷凍温度で2週間だった、という答えでしょうね。
それを
製造元の工場で25時間に……ざっと1日に短縮したので、
冷凍時間は14分の1に減りました。
それで、
冷凍が甘い部分から少しずつ解凍が始まることがあり得ます。
冷凍庫の温度が氷点下でも、
1~2度、設定温度から上回っただけで
解凍が始まってしまう場合があり得ますから。
本来は、
そういう輸送中のリスクも想定して、
芯までガチガチに冷凍して締めるのですけど。
今回はそれが出来ていませんでした。
なので、
輸送中の解凍リスクにどこまでケア出来ていたのかが
不明です。
私的には、
ここが最大の問題点、
今回のケーキ崩壊の原因だとみています。
・
・
・
おそらく
高島屋の『原因は特定できていない』という発言も、
上記の冷凍ムラを踏まえた上での発言だろうと思われ、
再現実験を行えば確定できるのだけど、
そこまで費用をかけて原因を特定しても、
高島屋の品質管理上の指示不足、ミスを確定するだけなので。
それには及ばばい、
という判断だと思われます。
・
・
・
あと、
可能性がありそうなのが。
ケーキ製造後に冷凍するわけですけど。
冷凍するために冷凍庫へ入れるわけですね。
この時の取り扱いが乱暴で、
ケーキが冷凍前に崩れてしまった可能性かな。
だって、
2週間かけて冷凍するはずのものを1日に短縮するとか。
相当切羽詰まってますよコレ。
ゆっくりのんびり運ぶ余裕とかなかったんじゃないのかなぁ。
たとえば、
冷凍前の生ケーキを箱に詰めてガーッと運んだり、
台車に乗せて台車を急発進、急停車、急な方向転換をさせたりしたら。
その時点で
中のケーキが崩れるでしょ。
そういう可能性もあるよねぇ……
というか、
インターネット上だと
こちらの意見を支持する人が多かったり(゚▽゚)
クリスマスケーキ崩れた高島屋、原因特定できず…冷凍時間は2週間から25時間に短縮
いやコレ、サンプルはたまたま上手く冷凍できたけど、それ以外はダメだった……強行したら冷凍エラーがたくさん出ましたって話だろ。いわゆる数字のマジックw
2023/12/27 20:52
クリスマスケーキ崩れた高島屋、原因特定できず…冷凍時間は2週間から25時間に短縮
百貨店大手の高島屋(東京)が販売したクリスマスケーキの一部が崩れた状態で届けられた問題を受け、同社は27日に記者会見し、「お客様の期待を裏切り、深くおわびする」と謝罪した。製造や配送の委託先を調査したが、原因は特定できなかったという。
高島屋によると、ケーキ(税込み5400円)はオンラインで販売。埼玉県の菓子メーカー「ウィンズ・アーク」が製造・冷凍し、ヤマト運輸が配送した。
16~25日に約2900個が購入者に届けられ、26日時点で807個について、崩れていたことが確認された。高島屋は返金や交換に応じている。
ウィンズ・アークは昨年も同じケーキを製造し、冷凍に2週間かけた。今年はイチゴの入荷が遅れ、20~25時間に短縮したが、同社のサンプル検査では、規定通りの温度で凍結されていたという。ヤマト運輸も配送時に適切な温度で管理していたとしている。
高島屋の横山和久専務は会見で頭を下げ、「原因を特定できるような管理体制を構築できておらず、販売者としてお客様に対する全責任がある。取引先との関係を強化し、再発防止につなげていく」と述べた。
高島屋、クリスマスケーキ破損問題 イチゴ入荷遅れで凍結時間は大幅に短縮 原因は特定できず
高島屋は27日、オンライン販売したクリスマスケーキの一部が破損して届いた問題で、製造や配送委託先の調査を進めた結果、原因を特定できなかったことを明らかにした。ただ、消費者に対する責任は全て高島屋にあるとして、返金や商品交換に応じる。同日記者会見した横山和久専務営業本部長は「多くのお客さまの期待を裏切り、多くの消費者の皆さんに心配をかけたことを、深くおわびする」と謝罪した。
問題があったのはオンラインで販売した「<レ・サンス>ストロベリーフリルショートケーキ」(5400円)。2879個販売し、26日午後8時時点で1207件の問い合わせがあり、807件の破損を確認した。令和4年から2年連続で取り扱った商品で、昨年も2831個を販売した。
フランス料理店「レ・サンス」(横浜市)の監修で、菓子製造受託会社ウィンズ・アーク(埼玉県羽生市)が製造、ヤマト運輸が高島屋からの配送委託で冷凍宅配した。イチゴの入荷が遅れたことでケーキの凍結時間は昨年(2週間)に比べ20~25時間と大幅に短縮していたが、事前の凍結試験や保管期間中のサンプル検査などでは問題は確認されなかったという。
高島屋では、破損が起きた当日と同じ状況で再現実験を行うことは難しいと指摘。「結果的に原因をピンポイントで特定するだけの明確な根拠は不可能」(横山氏)と判断し、今後は委託先と協力してサプライチェーン(流通網)の管理体制を強化することで、再発防止に努めるとしている。
横山氏は会見で、「崩れやすい形状の商品に対してもう少し注意しながら臨むべきだった」と反省の弁を述べた。高島屋では問題のケーキを監修したフランス料理店製造のお節料理も販売しているが、取り扱いを中止する予定はないという。