正直、
いまのトレンドを変えるだけの社会情勢の変化、
というか。
日米間の金利差、
日本は
この前の日銀会合とその後の講演などで、
これ以上の金融緩和は望まず。
そろそろ引き締めに転換する方向で市場を注視しているものの、
当面、
今の金利から大きく動かして
状況を変えるつもりはない、
という見通しを
世間に向けて発信したばかりで。
一方の
アメリカはアメリカで、
つい先日
市場予測を上回る物価上昇が確認されて。
今の金融引き締め、政策金利の利上げがまだまだ当面続きそうだ、
という認識を
金融関係の専門家が再確認したばかり。
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というわけで、
去年、
市場を支配していたドル高円安の流れを転換するような、
新たな情報は出ず。
むしろ
去年からの
ドル高円安の流れを後押ししてさらに加速させる材料が
増えましたとさ。
それで、
年明けから10円も一気に円安が進んだという見方で、
日本政府、財務省、日銀がピリピリ、カリカリしているみたいなんですけどね。
いまの円安加速は、
投機筋が意図的に円を売って
売り崩している、みたいなコメントも出していますが。
私みたいな
市場に参加している1プレイヤーの印象は、
これまでの
円高が
期待先行で……
今年の4月、日本社会で歴史的な賃上げが実施されるのに合わせて。
日銀が、
金融引き締め、政策金利の引き上げを緩やかに段階的に進めていくのだろう。
と。
その一方で、
景気に冷や水を浴びせて
限界に近づいた
アメリカの金融引き締めは、
日本の流れとは逆にこれ以上の金融引き締め、金利引き上げには進まず。
市場の様子を見ながら、
適宜、金利を引き下げていくはずだ。
という見込みで、
投機筋が
円買いに先走っていたのが。
どうも、
日米の経済市場はそのような動きにはならないようだ。
アメリカは、
まだまだインフレが止まらず、
必要なら
ここからさらに一段と金融引き締めが必要で。
金利を引き上げへと進みそうだ。
それに対して、
日本経済はすぐには金利引き上げに動かず、
だらだらとん現状維持っぽい。
という見込みで、
今春の春闘賃上げ後に
日米間の金利差が縮小して。
日本市場では金利が上がっていくだろう、
との見通しで円高ポジションを取っていた投機筋が慌ててポジションを解消。
円安ポジションに取り直したので、
一気に円安が進みました……というよりも、
円高期待で市場の実勢から乖離していた円高トレンドが、
まあ、
一種のバブルなんですけど。
それが一瞬で弾けました……って状況ですよねコレは。
NY円が一時1ドル=150円80銭台…年明けから10円、円安が進行
【ニューヨーク=小林泰裕】13日のニューヨーク外国為替市場で、対ドルの円相場は一時、1ドル=150円80銭台に下落した。米国のインフレ(物価上昇)の高止まりを受け、昨年11月中旬以来、約3か月ぶりの円安水準となった。
13日に発表された1月の米国の消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退した。米長期金利が上昇したことで日米の金利差拡大が意識され、円を売ってドルを買う動きが優勢となった。
円相場は昨年12月末は1ドル=141円前後で取引されていたが、年明けから約10円円安が進行している。
1ドル=150円台後半、神田財務官の円安けん制も買い戻しは限定的…鈴木財務相「一層強い緊張感」
14日の東京外国為替市場の円相場は、円売り・ドル買いが進み、前日(午後5時)と比べ、1円程度円安・ドル高の1ドル=150円台後半で取引されている。財務省の神田真人財務官は14日朝、報道陣に対し、「必要があれば適切な対応をしていく」と述べ、行き過ぎた円安の動きをけん制した。
13日に発表された1月の米消費者物価上昇率は市場予想を上回り、米国の早期利下げ観測が後退して長期金利が上昇した。運用に有利なドルを買う動きが膨らみ、ニューヨーク市場で一時、約3か月ぶりの円安・ドル高水準となる1ドル=150円80銭台をつけた。
神田氏の発言を受けて、円を買い戻す動きもみられたが、限定的だった。鈴木財務相も記者団に対し、「より一層強い緊張感を持って市場の動向を見ていく」と述べた。1月初めに1ドル=140円台前半だった円相場は1か月半で10円ほど円安・ドル高に振れている。